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Braveのよもやま話~“下から支える”~

皆さんこんにちは!
株式会社Brave、更新担当の中西です。

 

🚰“下から支える”

 

 

建物の中で「水」が使えるのは当たり前──。
そう思われがちですが、この当たり前を支えるために、日々休むことなく働いている職種があります。

それが “給排水設備業” です💧🔧✨

トイレを流す。
蛇口から水が出る。
お風呂に入る。
キッチンで料理をする。
洗濯機を使う。

これらすべては、給水(きゅうすい=水を供給する配管)と排水(はいすい=汚れた水を安全に流す配管)が正常に機能しているからこそ実現しています。

今回は、そんな給排水設備の仕事の魅力・施工の流れ・専門技術・安全管理・最新設備まで、3000字以上のボリュームで深く解説します📘✨


■ 給排水設備とは?🔧💧

給排水設備とは、建物の中で“飲める水”や“生活用水”を供給し、使用後の水を安全に建物の外に流すための設備のこと。

建築設備の中でも最も生活に密着した存在です。

代表的な設備は👇

  • 給水管(ポリ管、銅管、架橋ポリエチレン管)

  • 排水管(塩ビ管、耐火VP、耐火VP-P)

  • 排水通気設備

  • 給湯設備(給湯器・熱源機)

  • トイレ設備(衛生器具)

  • 受水槽・高架水槽

  • ポンプ(給水ポンプ・排水ポンプ)

ビル、マンション、商業施設、飲食店、工場…
あらゆる建物に欠かせません。


■ 給排水設備工事の流れ⛑️🔧

給排水の仕事は「設計 → 配管 → 試験 → 器具付け → 引き渡し」の流れで進みます。


① ■ 図面確認・施工計画📐

建築図面・設備図・施工図を確認し、配管経路・配管サイズ・勾配・器具の位置などを決めます。

給排水は 建物の骨組みより先に工事する部分 が多く、他工種との段取りが非常に重要です。

  • 空調ダクトとの干渉

  • 電気配線のルート

  • 壁・梁の貫通位置

  • 機器据付スペース

  • メンテナンススペース

ここでの判断ミスは後の大問題につながるため、慎重さが求められます。


② ■ 配管工事(給水・給湯)💧🔧

建物の上階・下階まで水を届ける“血管”のような役割。

使用される管は主に👇

  • 架橋ポリエチレン管(ポリ管)

  • 銅管

  • ステンレス配管

特に近年は“ポリ管化”が進み、安全性・施工性が向上しています。


③ ■ 排水配管工事🌊

排水は給水よりも難易度が高いと言われています。
理由は 「勾配(こうばい)」を正確に取らないと流れない から。

排水の勾配は基本1/100~1/50。
これを守るために、レーザーやレベルを使いながら細かく調整します。

排水の代表トラブルは👇

  • 勾配不良で流れない

  • 排水臭が上がる

  • 排水通気の不足

  • 音漏れ

  • 振動

これらを防ぐのがプロの技術力です。


④ ■ 通気(空気の流れ)確保🌬️

排水は空気の力を借りて流れます。
そのため“通気設備”は必須。

  • 伸頂通気

  • 衛生器具通気

  • 棟通気

  • ループ通気

専門外の人には聞き慣れない言葉ですが、どれも“悪臭の逆流”や“排水不良”を防ぐ重要な仕組みです。


⑤ ■ 給排水試験(水圧試験)🧪

施工後は必ず試験があります。

  • 水圧試験(給水)

  • 通水試験(排水)

  • 漏水検査

もしここで漏れたらやり直し。
一つの漏れも許されない世界です。


⑥ ■ 器具付け(仕上げ作業)🚽🚿

最後に水まわりの機器を取り付けます。

  • トイレ

  • 手洗い

  • 洗面台

  • 浴槽

  • キッチン

  • 給湯器

  • 水栓金具

器具付けは、見た目も機能性も要求される“繊細な作業”✨


■ 給排水設備に必要な専門スキル🛠️💡

✔ 配管の種類を覚える

銅管・ポリ管・塩ビ・耐火管など、種類による癖を理解する必要があります。

✔ 勾配の読み取り

排水は勾配が命。

✔ 図面読み取り能力

建築・電気・空調との調整が必須。

✔ 漏れを起こさない技術

継手の締めすぎ・ゆるみ・パッキンずれなど、
“1ミリのずれ”も許されません。

✔ 安全管理

高所・狭所・重量物…危険が多い現場です。


■ 給排水設備業の魅力✨

  • 建物の生命線を作る誇り

  • 完成した瞬間の達成感

  • 施工がそのまま“形として残る”

  • 技術が一生ものの財産になる

  • 人々の生活に直接貢献できる

表に出る仕事ではありませんが、
なくてはならない、社会を守る専門職です💧🏙️✨

 

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Braveのよもやま話~給水方式:直結給水・受水槽・増圧ポンプ 🚰⚙️~

皆さんこんにちは!
株式会社Brave、更新担当の中西です。

 

1️⃣ なぜ“方式選定”が重要か
給水方式は、末端の使い心地(圧力・流量)、衛生(滞留・水質)、運用コスト(電力・点検)、レジリエンス(断水・停電時)を左右する“根幹の設計判断”です。建物規模・地域の水圧・条例・用途を踏まえて、最適解を選びましょう💡。

 

2️⃣ 直結直圧方式—シンプル is ベスト
• 概要:配水本管の圧力をそのまま利用。受水槽なし。
• メリット:滞留が少なく衛生的、設備点数が少なく省スペース、初期コスト低め、管理が容易👍。
• デメリット:地域水圧に依存。上階で圧不足の可能性。朝夕ピークで圧変動😵。
• 適用:低〜中層、地域圧が安定、自治体の直結口径制限内。
• 設計の勘所:末端圧の目安(例:洗面・台所で0.1〜0.2MPa、シャワーで0.2〜0.3MPa程度を確保)。同時使用率を考慮し、管径を過不足なく。

 

3️⃣ 直結増圧(ブースタ)—必要な所だけ適切に上げる
• 概要:本管に直結し、増圧ポンプ+圧力タンク/インバータで必要圧を供給。
• メリット:受水槽不要で衛生的、上階でも安定圧。インバータ制御で省エネ。
• デメリット:機器費・電力費・メンテが発生。騒音・振動対策が必要🔊。
• 適用:中層〜準高層、地域圧がやや不足する地域。
• 設計の勘所:NPSH確保(吸込側圧力)、キャビテーション防止。吸込配管は太め短め、エルボ最小化。防振架台・フレキで振動を遮断。

 

4️⃣ 受水槽+揚水ポンプ—“蓄える”ことで安定を得る
• 概要:本管→受水槽→揚水ポンプ→(場合により)高置水槽→各階へ。
• メリット:断水時の緩衝、ピークカット、地域圧に左右されにくい。
• デメリット:水の滞留による衛生課題、槽の清掃・法定点検、スペース・初期コスト。
• 適用:大規模建物、配水圧が不安定なエリア、非常用水確保が重要な施設🏥。
• 衛生対策:吐水の定期更新(自動洗浄)、槽内の清掃計画、オーバーフロー・通気の防虫、防藻対策。温度上昇を避ける遮熱も🌡️。

 

5️⃣ 高置水槽(重力式) vs 加圧直送(インバータ)
• 高置水槽:停電でも一定時間給水可(重力)。ただし屋上スペースと耐震、凍結・日射対策が課題。
• 加圧直送:屋上スペース不要、圧力安定、保守容易。停電時は非常電源や受水槽併用を検討。

 

6️⃣ 末端圧・流量の考え方(簡易計算)📏
1. 必要末端圧の設定:器具仕様から最小必要圧を拾う。シャワーや温水洗浄便座は要求が高め🚿。
2. 圧力損失:摩擦損失(λ・管径・延長)+局部損失(エルボ・バルブ)。配管が長い・細い・曲がると落ちる。
3. 計算経路:最不利配管(最も遠く・高い器具)を選定し、本管圧−損失で末端圧を確認。
4. 同時使用率:集合住宅や商業施設では同時開栓が前提。ヘッダー方式は末端圧のばらつきを抑えるのに有効。
ワンポイント:計算上ギリギリは危険。季節変動・将来増設を見込み、10〜20%の余裕を設計に織り込むと運用が安定します💪。

 

7️⃣ ポンプ選定の実務—静かに、長く、賢く回す
• 全揚程(TH)=静水頭+摩擦損失+安全余裕。カタログの効率曲線で運転点を確認。
• インバータ制御:圧力一定制御で省エネ・水撃低減。夜間の最小流量でもハンチングしない設定に。
• 冗長化:交互運転(2台)+非常時は並列運転。予備機/予備モータの確保でダウンタイム最小化。
• NPSH:吸込側の圧力確保が生命線。サクションヘッダーのエルボは最小限、ストレーナの差圧監視を。
• 騒音・振動:防振架台・フレキ・遮音シート・基礎の質量UPで固体伝播を抑制🔇。

 

8️⃣ バルブ・減圧・逆流防止—“水の交通整理”
• 減圧弁(PRV):上流圧変動を吸収し、末端の過圧を防止。並列2台で保守性・変動吸収を両立。
• 逆流防止装置:二次側の水質を守る装置。検査・点検の計画を年次で。
• 緊急遮断:漏水検知と連動した電動バルブで夜間の被害拡大を防ぐ🌙。

 

9️⃣ 非常時・季節対応—止めない仕組み
• 停電:非常電源(発電機・UPS)でポンプと制御盤を確保。重力式とのハイブリッドも選択肢。
• 断水:受水槽の最低水位設定で緩衝。生活用水の分配計画(優先系統)を用意。
• 凍結:配管保温・防露・ヒータ、外気に晒されるバルブは化粧カバー+点検可動域を確保❄️。

 

🔟 施工・保守のポイント
• 据付:ポンプは水平出し・芯出し・グラウト充填。配管の自重を機器に載せない(支持金具を適切配置)。
• 試運転:エア抜き→リーク確認→設定圧の微調整→夜間・ピークのデータ採取📊。
• 保守:軸受・メカニカルシールの点検、ストレーナ清掃、逆止弁の作動確認。年間計画を作り、停電テストも実施。

 

1️⃣1️⃣ ケーススタディ 🧪
A:低層集合(4F)—直結直圧
地域圧0.35MPa、最上階シャワーで0.22MPa確保。同時使用率を見込み管径25→32にアップで圧安定。保守はメーター周り中心に。
B:中層オフィス(10F)—直結増圧
朝夕ピークの圧変動が大きいエリア。インバータブースタで圧一定0.3MPa運用。防振と防音ボックスで会議室騒音を回避。
C:病院—受水槽+高置水槽
断水リスクが許容できない。槽を衛生運用しつつ、重力式で停電時も最低限給水。温度上昇を抑える遮熱と定期洗浄を徹底。

 

1️⃣2️⃣ チェックリスト ✅
☐ 方式選定の根拠(地域圧、建物高さ、用途、条例)を記録
☐ 末端圧の基準を器具仕様から設定し、最不利配管で検証
☐ ポンプのNPSH・運転点・冗長化・騒音対策を設計
☐ 逆流防止・減圧弁・緊急遮断の位置と点検性を確保
☐ 非常電源・断水・凍結など季節/非常時の運用計画を用意

 

1️⃣3️⃣ まとめ ✨
給水方式は衛生・快適・省エネ・レジリエンスの分岐点。建物の“性格”を見極め、直結・増圧・受水槽を最適に組み合わせれば、ユーザー体験は劇的に向上します。次回は排水の核心、勾配・通気・トラップを徹底解説!🚽📏🌀 ## 第5回:排水方式—勾配・通気・トラップの三位一体 🚽📏🌀

 

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Braveのよもやま話~図面の読み方と施工計画—“干渉ゼロ”で流れる経路を描く 📐🗺️~

皆さんこんにちは!
株式会社Brave、更新担当の中西です。

 

1️⃣ 図面の全体像をつかむ—「どの地図で歩くか」を決める
給排水の施工は“地図の精度”で決まります。まずは使う図面の役割を整理しましょう。 – 意匠図(A図):仕上げ・天井高さ・見切り・器具位置の“見え方”。器具の芯や壁の下地・点検口の位置を確定するのに必須。🎨 – 構造図(S図):梁・スラブ厚・開口補強・耐火区画。スリーブ可否やあと施工アンカーの可否をここで判断。🧱 – 設備基本計画図(P図/衛生):系統・機器構成・概略ルート。実施設計の前提条件を共有するための“設計意図”。💡 – 施工図(Shop Drawing):実際に通す“寸法入りの答え”。レベル(FL±)、勾配、径、継手、支持金具、点検口まで盛り込みます。🧰 – 詳細図(Detail)・納まりスケッチ:梁貫通・器具裏・PS内の“狭所”は詳細図で詰める。✍️
コツ:意匠×構造×設備を同時に開き、同一点(例:洗面台芯)を三面図のように確認。天井懐・梁下・ダクトとの取り合いを“断面”でチェックするとミスが激減します👀。

 

2️⃣ 記号・レイヤ・寸法表記を“運用ルール化”する
現場の混乱は表記のブレから生まれます。社内標準を作り、全員で統一しましょう。 – 色分け:給水=青、給湯=橙、循環=赤、排水=茶、通気=緑、雨水=水色、ガス=黄 など。矢印で流向も併記。🎯 – 線種:露出=実線、隠蔽=一点鎖線、予備配管=破線。天井内と床下で線種を分けると一目瞭然。 – 高さ(レベル):CL(天井下端)からのクリア、FL±での寸法を併記。例:H=CL-150(吊り金具下端)、管芯H=2,300。 – 器具符号:WB(洗面)、WC、SK(流し)、FD(床排水)、VP/VU(塩ビ管)等を凡例にまとめ、図枠に常置。 – 注記:勾配1/100、ラッキングt=0.4、保温t=20、支持ピッチW=1.5mなど“ルール系”は注記に集約📎。

 

3️⃣ ルート設計の思考法—“最短”より“最良”
配管ルートは最短距離=正解ではありません。以下の5要素のバランスで決めます。
1. 点検性:バルブ・ヘッダー・器具裏は手・工具が入る。点検口のサイズと位置を図面上で確定🔍。
2. 音と振動:寝室や会議室の上を立て管で横断しない。排水は梁下に吊るよりPS(パイプスペース)に集約🔇。
3. 勾配と通気:排水は連続勾配を最優先。段差が必要なら“落とし”位置を詳細図で固定。通気立ては“末端から近い”を意識。
4. 意匠との整合:化粧梁や間接照明ダクトと干渉しない。見える配管はすだれ配管で等ピッチ・等間隔に✨。
5. 施工性:長物の搬入動線、曲げ加工の可否、溶接の姿勢(上向/横向)を想像し、“現場で組めるか”で判断。
失敗あるある:排水横主管を“ギリギリ”で通し、あとで天井下地と干渉→仕上がり寸法が下がる→クレーム😵。→ 余裕寸法(≥+30mm)の考え方を標準化しましょう。

 

4️⃣ 取り合い調整(干渉チェック)の段取り
• 干渉会議(週1):空調(ダクト)・電気(ラック/ケーブル)・スプリンクラーと立体で合意。梁下基準線を共有。
• ゾーン分け:PS周り、トイレコア、機械室、厨房…“衝突しやすい場所”から先に決める。
• 断面図の量産:要所は1/20〜1/10で断面を作図。梁下クリア、断熱厚、ラッキング厚まで描くと現場が迷いません✍️。
• スリーブ図/コア抜き図:構造図の主筋位置を確認し、事前承認。貫通部は耐火措置材料・仕様を図面に明記🔥。

 

5️⃣ 施工計画の骨子—WBS×工程×資材
• WBS(作業分解):現調→墨出し→スリーブ→支持金具→幹線→枝管→機器据付→試験→保温→クリーニング→引渡し。
• 工程表:クリティカルパスはコア抜き・立て管・器具納期。外部足場解体や天井塞ぎと連動。
• 資材計画:長尺物の保管場所、仮置き台数、夜間搬入の可否。継手の欠品リスクには代替品承認を準備📦。
• 人員配置:狭所は少人数×長時間より短時間×入替制で安全性を確保。技能に応じてペアを組む👥。

 

6️⃣ 品質管理の“型”—記録が品質をつくる
• チェックシート:ねじ込みトルク、接着養生時間、溶接記録、圧力試験値、勾配実測—“測ったら記録”を徹底📝。
• 写真台帳:配管後→保温前→ラッキング後の3段階撮影。バルブ番号・器具番号のプレートが写るように📸。
• トレーサビリティ:材料のミルシート・ロット、シール材の品番、工具校正日を台帳化。問題発生時の切り分けが迅速に。

 

7️⃣ リスクと未然防止—“想定外”を減らす
• 既設不明図:開口して現認→臨時詳細図を即作成→承認。想像で進めない。
• 器具納期遅延:仮設器具で圧試を先行し、工程を止めない。並行して見切り・天井塞ぎを実施。
• 臭気逆流:通気不足・封水切れ・隠れサイホン。通気立て追加や器具トラップ見直しで是正。
• 水圧不足:同時使用率の見積り誤り。分岐位置・管径を再設計し、必要に応じ増圧ポンプを検討。

 

8️⃣ ケーススタディ 🧪
ケースA:集合住宅のトイレコア
– PSに排水立管×2、通気立管×1、給水立管×1。梁下2,100、天井仕上2,300、懐200の制約。
– 解:排水横枝を“PS直近で立ち上げ→梁上を回避→短距離で器具へ”。通気はループ通気+伸頂通気で封水安定。点検口は器具裏に300×300を確保🔧。
ケースB:商業施設の厨房
– グリスト・雑排・給湯・蒸気・ダクトが密集。排水は油脂が多く勾配1/50を確保。
– 解:床上げで勾配を取り、清掃口の間隔を短く(10m以内)。配管はグリスト→横主管→桝までを一体で描き、床補強と同時調整🍳。

 

9️⃣ 施工計画書テンプレ(抜粋)
• 目的・適用範囲・関連図書📚
• 体制図・有資格者一覧(酸欠・高所・溶接)🧑‍🏫
• 工程表(クリティカルパス明示)🗓️
• 作業手順(WBS)・要領書リンク🔗
• 品質計画(検査項目・基準・記録様式)✅
• 安全計画(KY、保護具、火気管理)⛑️
• 環境計画(騒音・粉塵・臭気対策、廃材処理)🌱
• リスクアセスメント(想定外対応)⚠️
• 参考詳細図(納まりスケッチ)📐

 

🔟 チェックリスト ✅
☐ 梁下・天井懐・断熱厚を断面で確認した
☐ 排水の連続勾配と通気のルートを確定した
☐ スリーブ径・位置・耐火仕様を承認済み
☐ バルブ・ヘッダー周りの点検口が“手が入る”
☐ 代替材・欠品時の運用を合意済み
☐ 圧力試験・通水試験の基準値と記録様式を準備
☐ 写真台帳の撮影段階を3区分で設定

 

1️⃣1️⃣ まとめ ✨
図面は“現場の言語”です。読み解きのルールを全員で共有し、断面で干渉を潰し、WBSで段取りを固める。これだけで手戻り・クレーム・コスト超過は劇的に減ります。次回は、建物の心臓である給水方式(直結・受水槽・増圧)を深掘りします!🚰⚙️💪 ## 第4回:給水方式—直結給水・受水槽・増圧ポンプを極める 🚰⚙️

 

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Braveのよもやま話~配管材料の選び方—塩ビ・鋼管・銅管・ステンレス 🧪🔧~

皆さんこんにちは!
株式会社Brave、更新担当の中西です。

 

1️⃣ “最適な一本”は用途で変わる
配管材は流すもの(飲料水・温水・汚水・薬品・圧縮空気など)、温度/圧力、設置環境(屋内/屋外、日射、塩害)、耐久・メンテ性、コストで総合判断します。同じ給水でも、戸建ての露出配管と工場の高温ラインでは正解が違う。だからこそ、素材の特性を“感覚”ではなく“データと実績”で比較することが重要です。

 

2️⃣ 主な配管材の性格表 🧭
• VP/VU(硬質塩ビ):軽量・安価・施工容易。耐食◎。温度と紫外線にやや弱い(保護要)。排水/通気の定番、給水にはHI-VPなど高耐圧品。
• HTVP/HI-VP:耐熱・高耐圧の塩ビ。温水や増圧系にも適用可能。接着の養生が品質を分ける。
• PE/架橋PE(PE-X):柔軟・耐食・凍結に強い。ヘッダー給水で威力。ラチェット式継手などで施工スピード◎。
• PB:低温衝撃に強く、曲げ配管で継手削減。高温長期は要設計。国内採用は限定的だがリフォームで光る。
• 銅管:熱伝導が良くコンパクト。給湯器周りの定番。水質(軟水の孔食)と還元性ガス環境に注意。ろう付けスキルが品質を左右🔥。
• ステンレス鋼管(SUS304/316):耐食・強度・清潔感◎。飲食・医療で人気。コスト高と熱伸縮、電食対策に留意。拡管・プレスで省施工。
• SGP/白ガス管:ねじ込みで汎用性。赤水・腐食に注意し、防錆塗装と電食対策。空気・消火・一部給水に。
• ダクタイル鋳鉄:耐圧・耐久に優れ屋外埋設の主役。離脱対策の継手指定と防食層がカギ。

 

3️⃣ 接合方式で変わる“施工品質” 🔩
• 接着(塩ビ):面取り→乾拭き→プライマー→接着→保持→養生。ここを急ぐと白化/剥離で漏れます。気温に応じた養生時間の管理⏳。
• ねじ込み(鋼管):シール材の量・方向・締付トルクが命。ねじ山傷・バリ取り・偏心防止。ラチェットの“締め足りない”も“締め過ぎ”も禁物。
• 溶接(鋼・ステン):開先・ルート間隔・溶材・熱影響部の管理。溶接記録と外観/内部検査(PT/RT)の基準を共有。
• ろう付け(銅):フラックス量・加熱範囲・毛細管現象を理解。冷却前に動かさない。酸洗い・水洗で腐食予防。
• 拡管/プレス(SUS/銅/樹脂):専用工具・圧着深さ・ゴムリングの劣化管理。狭所や高所でも品質が安定しやすいが、工具校正が必須。

 

4️⃣ 材料選定の“意思決定ツリー” 🌳
1. 流体の種類:飲用水?温水?汚水?薬液?
2. 温度/圧力:最大温度・最大圧力・サージ圧(ウォーターハンマー)を想定。
3. 設置環境:屋外日射、凍結、塩害、薬品ミスト、清掃薬剤。
4. 寿命・保全:更新可能性、点検性、交換コスト。
5. 工法と人材:職人の得意工法、工具保有、工期。
6. 法規・認証:JIS/水道法/消防/衛生基準の適合確認。

 

5️⃣ ケーススタディ 🧪
• 戸建ての給水更新:ヘッダー+架橋PEで“枝管短縮&水圧安定”。曲げ配管で継手削減=漏水リスク低下と作業スピードUP🚀。
• 小規模店舗の給湯:銅管+ろう付けでコンパクトに。熱に強く、保温厚を確保。火気作業の安全計画は厳守。
• 工場のプロセス水:SUS316L+プレスで耐食/衛生確保。薬品洗浄を想定してガスケット材質を選ぶ(EPDM/NBR/FKM等)。
• 屋外埋設排水:ダクタイル+離脱防止継手。路盤条件と防食層、マンホール・桝の据付精度が長寿命を決める。

 

6️⃣ コストと調達のリアル 💰📦
同じ材でも継手の単価×数量で総額が大きく変わります。曲げ配管で継手削減、ヘッダー方式で施工点数を一定化、在庫共通化で“端材ゼロ”を目指す。長期案件は市況(鋼材/銅相場)と納期を見越した手配が肝。代替材の承認を得ておくと、急な欠品で止まりません。

 

7️⃣ 長寿命化とトラブル未然防止 🛡️
• 電食/ガルバニック腐食:異種金属の直接接触を避け、絶縁継手や絶縁テープ。土中は犠牲陽極や防食ライニング。
• 水質と赤水:滞留・低流速・死水域を作らない配管計画。末端フラッシング運用もセットで。
• 熱伸縮:樹脂・金属ともに伸縮を見込む。ループ・スライドサポートで吸収。
• 紫外線:屋外の樹脂管は被覆・塗装・化粧ダクトで保護。

 

8️⃣ まとめ
材料選定は“正解が一つではない”世界。用途・環境・工法・人材・コストの最適バランスを見つける力がプロの価値です。次回は、図面の読み方と施工計画づくりを徹底解説。干渉調整のコツや、現場で役立つ描き方・考え方をお届けします📐🗺️。

 

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Braveのよもやま話~給排水設備の基礎—しくみ・用語・全体像 🧰💧~

皆さんこんにちは!
株式会社Brave、更新担当の中西です。

 

1️⃣ 給排水の“全体像”を掴む
建物の中で水が「入ってくる」「使われる」「出ていく」。この3ステップを支えるのが給排水設備です。給水(飲料水・雑用水)は安全で十分な圧力と流量が必要、排水(汚水・雑排水・雨水)は衛生的に、かつトラブルなく自然流下で速やかに流すことが使命です。さらに、見えない場所で黙々と働くため、施工品質が“使い心地”や“建物寿命”に直結します。例えば、給水圧が不足すれば上階のシャワーが弱くなり😵‍💫、排水勾配が狂えば詰まりや悪臭の原因に🤢。だからこそ、設計と施工、維持管理が三位一体で回ることが理想です。

 

2️⃣ 基本構成と流れ(ざっくり俯瞰)
• 上水の入口:水道本管→引込管→量水器(メーター)→逆止弁→主配管
• 加圧方式:直結直圧/直結増圧/受水槽+揚水ポンプ→高置水槽(重力)
• 使用点:キッチン・洗面・浴室・便器・洗濯・給湯器・散水栓など
• 排水系:器具トラップ→排水横枝→排水立管→排水横主管→屋外桝→公共下水
• 通気系:通気立管・伸頂通気・ループ通気・返し通気(負圧/サイホン対策)
• 雨水系:ルーフドレン→竪樋→側溝/浸透施設→公共雨水系
• 保温・防露:断熱材・ラッキングで結露/凍結を抑制
• 制御・検針:メーター、バルブ群、制御盤、圧力スイッチ、漏水検知
この全体像を頭に入れておくと、現場での判断や段取りがスムーズになります👍。

 

3️⃣ よく出てくる用語 🗒️
• 給水・給湯・雑用水:飲用か否か、温度帯の違い。
• 汚水・雑排水・雨水:配管系統と処理先が異なる。集合はNGなケースに注意。
• トラップ:封水で臭気や害虫の侵入を防ぐ。封水深の確保が命。
• 通気:排水負圧を抑え封水切れを防止。伸頂通気やループ通気が代表。
• 勾配:排水横走りの心臓部。基本は1/100〜1/50(用途・管径で最適化)。
• ヘッダー方式:給水を分岐ヘッダーで放射状に。末端圧のバラつき低減。
• 逆止弁/減圧弁/バルブ:逆流防止・圧力安定・系統遮断の三種の神器。

 

4️⃣ 施工の流れ ⛑️
1. 現調・既設確認:メーター位置、配管ルート、天井懐、スラブ厚さ、既設材質。
2. 施工図/スリーブ図:他設備・構造と干渉調整。空調・電気と“取り合い”会議💬。
3. 資材手配:管種・継手・支持金具・断熱材・シール材・器具。ロスを見込んだ発注。
4. 墨出し/スリーブ:中心線・高さ・勾配を確定。防火区画は耐火措置を計画🔥。
5. 配管・支持:支持間隔・吊り金具・インサート。ねじ・溶接・溶着の管理。
6. 機器据付/結線:ポンプ・ボイラ・制御盤。振れ止め・フレキで振動対策。
7. 試験:給水は水圧試験、排水は通水・目視。漏れゼロで仕上げる💪。
8. 保温・保冷:結露と熱ロスを抑え、外装で保護。美観も性能のうち✨。
9. 引渡し・図書:竣工図、試験成績、取説、保守計画。アフター体制も整備。

 

5️⃣ 品質を決める“見えないポイント” 🔍
• 勾配の連続性:一点の高低差ミスが池(滞留)を作る。レーザー/水糸で連続管理。
• トラップの封水:長期空室や負圧で切れやすい。通気計画と封水補給の工夫を。
• ねじ込みの下地処理:シールテープの巻き方・ねじ山清掃・トルク管理で漏水ゼロに。
• 銅管/ステンの電食:異種金属接触・電位差に注意。絶縁継手や絶縁テープで対策。
• 保温端部の処理:端部のテーピングやラッキングの合わせ目に結露が潜む。
• 点検口の確保:将来のメンテを想定。器具裏、ヘッダー、バルブ周りは“手が入る”寸法。

 

6️⃣ 現場あるある&対処法 😅➡️😄
• “この配管どこ行き?”問題:系統マーキング(色・矢印・系統名)で迷子ゼロ。
• “ここに穴開けていいの?”問題:構造図でスラブ厚・主筋位置を確認。あと施工のケミカルアンカーは承認を取る📄。
• “臭いが上がる”問題:封水切れ・隠れサイホン・換気ファンとの相互作用。通気補強と器具選定を見直し。
• “シャワーが弱い”問題:末端圧・同時使用率・管径・減圧弁設定を再検討。増圧も視野に。

 

7️⃣ 役立つチェックリスト ✅
☐ 図面整合(構造・空調・電気)
☐ スリーブ位置/径・耐火措置
☐ 支持金具ピッチ・インサート
☐ 勾配・通気・トラップ封水
☐ ねじ/溶接/溶着の施工記録
☐ 圧力試験/通水試験
☐ 保温厚・防露納まり
☐ 点検口・バルブアクセス
☐ 竣工図・取説・保守計画

 

8️⃣ まとめ ✨
給排水は「水の道」をデザインする仕事。設計から施工、そして運用まで、一本の“ストーリー”として繋がっています。基礎をしっかり押さえれば、現場判断の精度が一段上がり、クレームや手戻りが激減します。次回は、現場の肝である配管材料の選び方を徹底解説します!🧪🔧

 

 
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Braveのよもやま話~詰まり・漏水・悪臭ゼロ~

皆さんこんにちは!
株式会社Brave、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~詰まり・漏水・悪臭ゼロ~

 

「急に流れない!」「天井からポタッ…」「トイレが臭う…」——多くは日常点検で防げます。本記事では年2回の定期点検ルーティンと、いざという時の一次対応、さらにプロに頼むべき判断基準をまとめました。🚿🧯


1|年2回の“黄金ルーティン” 🗓️✨

  • 梅雨前(5–6月):屋外桝・雨水桝・横引き配管の高圧洗浄、屋上ドレン清掃

  • 台風前(8–9月):トイレ・洗面・浴室のトラップ水位、通気の吸い込み音をチェック

  • 可能なら**冬前(11–12月)**に凍結対策(屋外保温・ヒーター・断水時のSOP)

合言葉:「梅雨前に桝、台風前に通気」。これでトラブルの8割は防げます。


2|家庭・店舗のチェックポイント ✅

家庭

  • キッチン:油脂の蓄積→月1回ぬるま湯+中性洗剤で排水口洗浄

  • 洗濯:糸くずフィルター清掃、排水ホースの折れ・押しつぶれ確認

  • 浴室:ヘアキャッチャー清掃、封水切れに注意(長期不在時はコップ1杯の水を)

店舗(飲食)

  • グリストラップ:毎日すくい取り/週1回槽内洗浄

  • 床排水:閉店後に水張りで封水復活、逆止弁の動作確認

  • 厨房換気:結露水ドレンの詰まり→溢れ防止センサーの点検


3|詰まりの一次対応(やってOK/NG)🧰

  • OK:ラバーカップ(便器用/洗面用を使い分け)、S字トラップ分解清掃、温水で油脂溶解

  • NG:強酸・強アルカリ剤の多用(配管損傷・危険)/ワイヤーの無理押し(穴あきリスク)

再発時は内視鏡カメラ調査+高圧洗浄が確実。根本原因(勾配・通気)を確認します。


4|漏水の見分け方と応急処置 🚨

  • 見分け:全止水でメーター確認→回る=漏水

  • 応急:系統別の止水栓で区分切り、受けバケツ・養生で二次被害を抑制

  • 天井漏水:電気系統を安全確認→点検口から滴下位置を仮確定、写真記録

壁内・床下は音聴棒/サーモで絞り込み。無理な解体はNG、位置確定後に最小開口で修繕。


5|悪臭の三大要因と対策 🦠🌀

  1. 封水切れ:長期不在・強風時→水を足す/封水深を確保

  2. 通気不足:吸い込み音・ゴボゴボ→通気弁増設/通気管清掃

  3. 堆積物:尿石・油脂・ヘドロ→薬剤+機械清掃を定期実施


6|凍結・逆流・赤水の予防 ❄️🔁🥤

  • 凍結:北面・屋外配管は保温+防水テープ/厳寒日は少量流水で凍結回避

  • 逆流:豪雨時は雨水桝の泥上げ逆止弁点検

  • 赤水:古管・滞留が原因→朝一の放流/必要に応じ配管更新


7|プロ依頼の判断基準&見積りのコツ 📩

  • 基準:同一箇所の再発(3か月以内)/多系統での症状/天井・壁内の疑い

  • 見積ポイント清掃範囲・高圧洗浄のメートル数・内視鏡の有無・復旧工事の含む/含まない


8|記録テンプレ📸🗂️

  • 発生日・場所・症状(詰まり/漏水/悪臭)

  • 使った器具・薬剤・実施内容

  • 写真(全体→部位→アップ)/再発日


まとめ&お声がけ 🙌

給排水トラブルは**“予防7:対処3”**。点検の型を回せば、急な詰まりや漏水はぐっと減ります。定期メンテから緊急対応、内視鏡調査・高圧洗浄・配管更新まで一気通貫でサポート。LINE・メールで写真を送っていただければ、即日の概算提案も可能です。📞📮

 

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Braveのよもやま話~配管更新・器具交換・手続きまで~

皆さんこんにちは!
株式会社Brave、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~配管更新・器具交換・手続きまで~

 

キッチン・浴室・トイレの入れ替えや、水漏れがきっかけの配管更新。給排水の設計と施工は、見えないところほど差が出ます。本記事では、現地調査→設計→施工→検査→アフターの流れを、初めての方にも分かりやすく解説します。🛠️✨


1|現地調査で見る“3レイヤー” 🔎

  • 給水・給湯:材質(亜鉛メッキ鋼管/銅管/架橋PE/ステンレス)、水圧、止水栓の状態

  • 排水・通気:勾配、桝の破損、トラップの水封、通気の有無

  • 下地・経路:床下・天井裏のスペース、コア抜きの可否、断熱・保温の状況

かんたん漏水チェック💡:誰も使っていないのに水道メーターのパイロットが回る→どこかで漏れの可能性。早めに診断を。


2|設計の勘所:快適さを決めるのは“数字” 📐

  • 同時使用水量から給湯器容量・配管径を選定(例:家族4人・浴室+キッチン同時→20号以上が目安)

  • 排水勾配:1/50〜1/100を原則、長距離は通気を併用して流下安定

  • 騒音対策:寝室近傍は防音排水管+吊り金具のゴムライナー

  • 電食対策:異種金属の接触は絶縁継手で遮断


3|工法と材料の選択 🧰

  • 給水・給湯:リフォームはさや管ヘッダー工法がメンテ性◎/露出配管は被覆銅・架橋PEが扱いやすい

  • 排水:屋内は耐衝撃塩ビ(HT/VP)、屋外はVU管+桝を適所に

  • 保温:給湯・屋外配管は保温材+防水テープで凍結・結露を防止


4|工事の流れ(戸建て例)🗺️

  1. 養生・仮設止水 → 2) 旧配管撤去・器具外し

  2. 新配管敷設(圧力試験) → 4) 器具取付・接続

  3. 通水・漏れ検査 → 6) 断熱・保温 → 7) 壁床復旧・清掃

試験のコツ📝:給水は加圧、排水は通水と目視+内視鏡でWチェック。


5|見積書“ここをチェック” 💴🔍

  • 範囲:キッチン/浴室/洗面/トイレ/屋外桝など、部位ごとの数量

  • 復旧:壁・床の下地・仕上げは誰がどこまで?

  • 保温・防音:材料の等級・厚みの明記

  • 廃材処分:産廃費の計上、搬入出・駐車費の取り扱い

  • 諸手続き:水道局への開栓・メーター口径変更が必要なら記載


6|よくある失敗と回避策 ⚠️

  • 排水勾配不足通気不足とセットで詰まり・悪臭に。通気弁や立て管増設を検討

  • ピンホール漏水(古い銅管)→区画更新で根本解決

  • 凍結→北面や床下は保温+ヒーターで予防


7|アフター:長持ちさせる習慣 🗓️

  • 年1回:屋外桝清掃・グリストラップ清掃(店舗)

  • 3〜5年:止水栓・フレキの点検、シール更新

  • 冬前:屋外蛇口カバー、空き家はドレン抜き


ご相談 📣

給排水は設計(数字)×施工(段取り)×検査(記録)。見えない所を丁寧に作るほど、暮らしの快適さは続きます。現地診断・概算お見積りは無料。写真を送っていただければオンライン提案も可能です。📩🧑‍🔧

 

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Braveのよもやま話~経済的役割~

皆さんこんにちは!
株式会社Brave、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~経済的役割~

私たちが毎日使う「水」は、ただ蛇口をひねるだけで出てくるものではありません。
その背後には、精密に設計・施工された「給排水設備」があります。そして、それを支えるのが給排水工事のプロフェッショナルたちです。

しかし、給排水工事は見えにくい分野でありながら、地域経済や産業全体にとって欠かせない「経済的基盤」のひとつです。給排水工事の経済的な役割について、以下の視点から深く掘り下げていきます。


1. インフラ整備と都市開発を支える基礎工事

給排水工事は、住宅やビル、公共施設だけでなく、工場や商業施設の開発にも不可欠です。

  • 都市再開発やインフラ事業の中核
    上下水道の整備が進まなければ、新しい街づくりは機能しません。給排水工事は、都市インフラの“基礎”として、公共事業や民間開発のスタート地点となります。

  • 地域の価値を高める投資誘発効果
    水回りの設備が充実することで、地域に住宅・店舗・企業が集まり、地価や資産価値が向上します。これは、地域全体の経済活性化につながる要素です。


2. 地元雇用と技能育成を支える産業

給排水工事は多くの人手が必要とされる現場作業です。

  • 地域密着型の雇用を創出
    地場の工事会社や職人が中心となって活動しているため、地域に根差した雇用を生み出しています。とくに中小企業の経済活動を支える大きな柱となっています。

  • 技能実習・若年育成で長期的な人材投資
    技術を必要とする分野のため、職人の育成や外国人技能実習生の受け入れを通じて、人材への投資が行われます。これも経済の循環を生み出す原動力となっています。


3. 住宅・商業・工業分野の“水インフラ”を支える

給排水工事は、すべての建築物に必要な「生活インフラ」であり、分野を問わず経済活動と密接に関係しています。

  • 住宅設備投資の起点
    新築住宅の給水・排水設計は、住宅設備機器(キッチン、洗面台、給湯器など)すべてに関係。住宅産業全体の売上や投資を支える起点でもあります。

  • 商業・観光施設の運営に直結
    レストラン・ホテル・温泉など、水を使うサービス産業では、給排水の設計とメンテナンスが収益性や顧客満足度に直結します。

  • 製造・工業系施設の生産性を支える
    工場では、冷却水・洗浄水・薬液の排水処理など、水まわりのシステムが生産ラインの安定稼働に直結。給排水工事は、製造業における“見えない生産資源”なのです。


4. サステナブル社会への貢献と経済循環

近年では、給排水工事は環境保全と経済のバランスをとる“持続可能な成長”にも貢献しています。

  • 節水設備・再利用システムの導入
    雨水利用、中水道、節水器具など、資源を効率的に使う設備の導入は、水道料金の削減とエネルギー使用の抑制につながります。

  • メンテナンスによる建物寿命の延伸
    給排水設備の点検や更新は建物の劣化を防ぎ、再建築を避けることで資源浪費を防止。結果として、長期的な経済的メリットが生まれます。


5. 災害時の備えと地域経済のレジリエンス

災害時には水道インフラの復旧が急務です。給排水工事業者は、災害対応や復旧作業でも重要な経済的役割を果たしています。

  • 緊急時の仮設配管・給水設備の施工
    地震や浸水被害後に、生活用水や排水路の確保ができるかどうかは、地域経済の復旧スピードに影響します。

  • レジリエントなまちづくりの担い手
    非常用タンクの設置、逆流防止装置の導入など、災害に強い設備を提供することは、地域経済の安定と安心に寄与しています。


給排水工事は経済の“血液”を流す仕事

建物にとっての水は、まさに「命を運ぶ血液」。
給排水工事は、それを流す“血管”をつくりあげ、経済活動のあらゆる現場を支えるインフラ工事です。

雇用、資材供給、建設投資、環境配慮、災害対策――。
そのすべての循環の中に、給排水工事の役割があります。

目立たないけれど、経済の根っこを支えるこの仕事。
その重要性と未来への期待を、もっと多くの人に知ってもらいたいと願っています。

 

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Braveのよもやま話~多様化~

皆さんこんにちは!
株式会社Brave、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~多様化~

建築物にとって「水」は命とも言える存在です。その水を届け、排出する役割を担うのが給排水工事です。かつては単純に“水を通す配管工事”と捉えられていた給排水工事ですが、近年では多様なニーズと技術革新を背景に、工事内容や対象、施工方法が大きく進化しています。

給排水工事における「多様化」の現状と、その背景にある社会的・技術的変化について深く探っていきます。


1. 対象施設の多様化:あらゆる建物に対応する柔軟性

給排水工事の対応範囲は、戸建て住宅だけでなく以下のように多岐にわたります。

  • 高層ビル・商業施設:高低差のある建物での水圧調整や排水勾配の最適化。

  • 工場・プラント施設:薬品や油分を含む排水の処理、特殊材の使用。

  • 公共施設・医療機関:安全で安定した水供給が求められる設計。

  • ホテルやマンション:多数のユニットに対応する給水ルートの最適化。

こうした対象ごとの要望に応えるために、施工内容や配管設計が個別化・高度化しています。


2. 技術・工法の多様化:進化する配管技術

従来は金属管や塩ビ管を使ったシンプルな施工が主流でしたが、近年では以下のような新しい工法・素材が登場しています。

  • 樹脂製配管(ポリブテン管、架橋ポリエチレン管)
    軽量・耐食性に優れ、継手の簡易化で施工効率も向上。

  • プレファブ配管ユニット
    工場で加工済みの配管ユニットを現場で組み立て、工期短縮と品質安定を実現。

  • 無開削工法(トレンチレス工法)
    地面を掘削せずに配管を通すことで、道路や施設を止めずに施工可能。

これらの技術革新により、施工性と耐久性の両立が実現し、現場環境に応じた柔軟な対応が可能になっています。


3. 利用者ニーズの多様化:快適性と安全性の両立へ

現代の利用者が給排水設備に求めるものは「水が出る・流れる」だけではありません。

  • 節水・節エネルギー型設備:水道代やエネルギー消費の削減。

  • 非接触型蛇口・自動洗浄便器:感染症対策としての衛生性向上。

  • 非常用貯水設備や逆流防止装置:災害・感染症リスクに備える安全性。

これに対応する給排水工事では、設備選定から配管設計・施工まで、より高度な専門性と知識が求められています。


4. 環境への配慮:循環型社会に向けた取り組み

近年では環境配慮型の給排水システムが注目されています。

  • 雨水の再利用システム:トイレ洗浄水や植栽への散水に活用。

  • 中水道システム:生活雑排水を処理して再利用する仕組み。

  • 排水処理設備の高度化:工場や施設排水の浄化設備の整備。

これらの工事は、地域の水資源保全や持続可能な都市インフラの形成に直結しており、給排水工事の社会的な意義も高まっています。


5. ICT・デジタル化との連携

設計・管理・保守の分野でもデジタル化が進んでいます。

  • CAD・BIMによる配管設計:事前に干渉チェックを行い、施工ミスを防止。

  • 配管ルートの3Dシミュレーション:視覚的に確認しやすく、関係者間の共有がスムーズ。

  • リモート監視システムの導入:漏水やポンプ異常をリアルタイムで検知。

こうしたICTの導入により、給排水工事は“職人技”から“技術とデータの融合”へと進化しています。


多様化する給排水工事は、社会の“水のインフラ”を支えるキープレイヤー

給排水工事は、単なる配管工事ではなくなりました。
多様な建物、利用者の価値観、社会課題に対応するために、施工技術も素材も、設計思想も日々進化しています。

快適性・安全性・環境配慮・技術革新
そのすべてを支えるのが、多様化した給排水工事のプロフェッショナルたちです。

これからの時代、給排水工事は「暮らしの質」を支える重要インフラであると同時に、建築業界における“未来志向型の工種”としてますます注目されていくでしょう。

 

 

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Braveのよもやま話~排水トラブル~

皆さんこんにちは!
株式会社Brave、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~排水トラブル~

この記事では、給排水工事における起こりやすい排水トラブルの原因と対策、予防方法について、現場目線で詳しくご紹介します。

 

建物の快適性と衛生を支える給排水設備ですが、中でも「排水トラブル」は発生頻度が高く、居住者や施設利用者に直接的な影響を及ぼします。


◆ よくある排水トラブルの種類と原因

1. 排水管の詰まり

  • 主な原因:油脂・髪の毛・異物・スラッジの蓄積

  • 発生箇所:キッチン、洗面所、トイレ、洗濯排水口

  • 施工要因

    • 勾配不足による排水不良

    • 継手のズレによる流れの妨げ

    • 配管サイズの不適合

2. 悪臭の発生

  • 主な原因:封水切れ、排水管の破損、通気不良

  • 発生箇所:床排水口、トイレ、シンク下

  • 施工要因

    • トラップ未設置・未接続

    • 通気管不足または誤接続

    • 長時間の使用停止による乾燥

3. 漏水・水漏れ

  • 主な原因:パイプ接続部の劣化、施工不良、凍結

  • 発生箇所:床下、壁内、天井裏

  • 施工要因

    • シール不足(接着・ねじ込み)

    • 支持金具不足による配管たわみ

    • 配管保温の不備

4. 逆流・オーバーフロー

  • 主な原因:排水経路の閉塞、豪雨による公共桝の逆流

  • 発生箇所:低層階の排水口、マンホール、屋外桝

  • 施工要因

    • 非常用逆止弁の未設置

    • 排水経路の設計ミス

    • 枡の容量不足


◆ 現場でできるトラブル防止策

対策項目 実施内容
配管勾配の確保 最低1/100以上の勾配設計と実測確認を徹底
通気管の適切設置 トラップの封水を守るため、適所に通気管を設置
トラップの種類選定 床置き・Pトラップ・Sトラップなど用途に応じて適切に選ぶ
異物除去部材の設置 グリストラップ・ヘアキャッチャー・防虫網などの活用
保温と凍結対策 屋外配管や寒冷地では保温材+電熱ヒーター設置が有効

◆ メンテナンスの重要性

  • 定期点検:年1回以上の排水系統チェック(内視鏡検査含む)

  • 高圧洗浄:集合住宅や商業施設では定期的な清掃が推奨

  • 記録管理:トラブル発生履歴の記録と分析が再発防止に効果的


給排水工事における排水トラブルは、設計ミス・施工不良・使用上の管理不足のいずれか、または複合的要因で発生します。とくに「見えない場所」での施工が多いため、初期段階からの丁寧な施工と事後のメンテナンスが鍵を握ります。

 

 

 

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