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Braveのよもやま話~多様化~

皆さんこんにちは!
株式会社Brave、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~多様化~

建築物にとって「水」は命とも言える存在です。その水を届け、排出する役割を担うのが給排水工事です。かつては単純に“水を通す配管工事”と捉えられていた給排水工事ですが、近年では多様なニーズと技術革新を背景に、工事内容や対象、施工方法が大きく進化しています。

給排水工事における「多様化」の現状と、その背景にある社会的・技術的変化について深く探っていきます。


1. 対象施設の多様化:あらゆる建物に対応する柔軟性

給排水工事の対応範囲は、戸建て住宅だけでなく以下のように多岐にわたります。

  • 高層ビル・商業施設:高低差のある建物での水圧調整や排水勾配の最適化。

  • 工場・プラント施設:薬品や油分を含む排水の処理、特殊材の使用。

  • 公共施設・医療機関:安全で安定した水供給が求められる設計。

  • ホテルやマンション:多数のユニットに対応する給水ルートの最適化。

こうした対象ごとの要望に応えるために、施工内容や配管設計が個別化・高度化しています。


2. 技術・工法の多様化:進化する配管技術

従来は金属管や塩ビ管を使ったシンプルな施工が主流でしたが、近年では以下のような新しい工法・素材が登場しています。

  • 樹脂製配管(ポリブテン管、架橋ポリエチレン管)
    軽量・耐食性に優れ、継手の簡易化で施工効率も向上。

  • プレファブ配管ユニット
    工場で加工済みの配管ユニットを現場で組み立て、工期短縮と品質安定を実現。

  • 無開削工法(トレンチレス工法)
    地面を掘削せずに配管を通すことで、道路や施設を止めずに施工可能。

これらの技術革新により、施工性と耐久性の両立が実現し、現場環境に応じた柔軟な対応が可能になっています。


3. 利用者ニーズの多様化:快適性と安全性の両立へ

現代の利用者が給排水設備に求めるものは「水が出る・流れる」だけではありません。

  • 節水・節エネルギー型設備:水道代やエネルギー消費の削減。

  • 非接触型蛇口・自動洗浄便器:感染症対策としての衛生性向上。

  • 非常用貯水設備や逆流防止装置:災害・感染症リスクに備える安全性。

これに対応する給排水工事では、設備選定から配管設計・施工まで、より高度な専門性と知識が求められています。


4. 環境への配慮:循環型社会に向けた取り組み

近年では環境配慮型の給排水システムが注目されています。

  • 雨水の再利用システム:トイレ洗浄水や植栽への散水に活用。

  • 中水道システム:生活雑排水を処理して再利用する仕組み。

  • 排水処理設備の高度化:工場や施設排水の浄化設備の整備。

これらの工事は、地域の水資源保全や持続可能な都市インフラの形成に直結しており、給排水工事の社会的な意義も高まっています。


5. ICT・デジタル化との連携

設計・管理・保守の分野でもデジタル化が進んでいます。

  • CAD・BIMによる配管設計:事前に干渉チェックを行い、施工ミスを防止。

  • 配管ルートの3Dシミュレーション:視覚的に確認しやすく、関係者間の共有がスムーズ。

  • リモート監視システムの導入:漏水やポンプ異常をリアルタイムで検知。

こうしたICTの導入により、給排水工事は“職人技”から“技術とデータの融合”へと進化しています。


多様化する給排水工事は、社会の“水のインフラ”を支えるキープレイヤー

給排水工事は、単なる配管工事ではなくなりました。
多様な建物、利用者の価値観、社会課題に対応するために、施工技術も素材も、設計思想も日々進化しています。

快適性・安全性・環境配慮・技術革新
そのすべてを支えるのが、多様化した給排水工事のプロフェッショナルたちです。

これからの時代、給排水工事は「暮らしの質」を支える重要インフラであると同時に、建築業界における“未来志向型の工種”としてますます注目されていくでしょう。

 

 

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